通信制高校・高等専修学校ニュース

通信制高校と大学入試(全3回)
③「一般選抜」のメリット

新しい学校選びの基準 ニュースクからのアドバイス

大学入試の選抜方式を学校推薦選抜、総合型選抜の順に解説してきました。最後に一般選抜を取り上げます。

一般選抜については、あまり詳しい説明は要らないでしょう。誰もが入試と聞いてイメージするように、学力試験の得点で合否を決める方法です。受験生が通信制高校出身か、全日制か、定時制かは、一切関係ありません。同じ試験問題で学力を測る、公平平等な方法です。

受けなければならない試験科目は、大学・学部によって異なります。また、私立大学では1度の受験で済みますが、国公立大学では、大学入学共通テストを受験したうえで志望校ごとに個別の2次試験を受ける必要があります。

言うまでもなく、一般選抜での合格を目指すなら、志望校の合格圏に入るよう受験までに学力を十分に伸ばすことが求められます。通信制高校でその力がつけられるかどうかは、後で述べます。

複数の大学へ出願でき、選択肢が多い

学校推薦型選抜や総合型選抜と比べて、一般選抜で受験するには格段にたくさん勉強しなくてはなりませんが、それだけに大きなメリットもあります。併願が自由、つまり複数の大学を受験できることです。

前の記事で述べたように、学校推薦型選抜や総合型選抜は基本的に専願で、ひとつの大学しか受けられません(不合格が判明してから別の大学へ出願することになる)。それに対して一般選抜では、興味関心や学力に応じて複数の大学へ出願して自分の可能性を試してみることができます。自分にとって合格確実圏の大学を受験しつつ、上のレベルの大学にも挑戦できるわけです。学校選択の幅が広くなります。

大学受験に特化したコースも

オンライン授業

高卒資格の取得が主な目的である通信制高校なら、大学進学に向けた指導は手薄なのではないか、全日制高校と比べて見劣りするのではないか、と不安に思う生徒・保護者もいることでしょう。

たしかに、一般選抜で受験するのなら、通信制高校と比較して、ふだんの授業レベルが高い全日制高校で学ぶ方が力をつけやすいでしょう。しかし、通信制高校の生徒であっても、一般選抜で大学進学をかなえることは十分に可能です。

生徒や保護者の声に応えて、私立の通信制高校の中には、一般選抜での受験を支援するコース、さらには難関大学合格を目指すコースを開設している学校もあります。

進学の意志と勉強の方法があれば

そのように大学受験に特化したコースを設けていなくても、受験支援の方策が充実した通信制高校もよく見受けられます。

たとえば、大手予備校のサテライト授業を視聴できたり、担任のほか複数の教員で生徒に受験指導をしたりと、とくに通学するタイプの通信制高校では、全日制とさほど変わらない支援が受けられる学校もあるようです。

志望する大学の難易度によっては、塾や家庭教師などを利用して自分の学力を補う必要があるでしょうが、それは通信制だからというわけではなく、全日制の生徒であっても同じことです。合格に必要な学力を着実に伸ばしていく意志と、そのための方法、つまり、やる気と手段があれば、通信制の生徒でも一般選抜の受験で十分に合格をねらえます。

通信制だから取り組みやすい受験も

先生と生徒

通信制という学び方だからできる進学準備、取り組みやすい受験時勉強もあります。たとえば、難関大学への挑戦は、かえって通信制の方がやりやすい場合もあります。

十分な学力を身につけて通信制高校へ進学するような生徒なら、ふだんのレポート提出などは簡単に片づけられるでしょうから、時間に大きな余裕があります。その分、志望大学の合格に向けて受験勉強に力を注げます。どうしても学校の時間割に拘束される全日制よりも、自分の受験勉強に充てられる時間が多いのは、通信制の大きな利点です。

話は少し変わりますが、ある通信制高校の取材で、こんな例を聞いたことがあります。市内有数の進学校へ入学した生徒なのですが、学校の雰囲気や勉強の進度が自分に合わず、1年次に不登校に。通信制高校へ転入して自分のペースで勉強できるようになると、みるみる元気を取り戻しました。国公立大学を受験して合格したということです。

まとまった時間を確保しやすい通信制高校なら、芸術系の大学の受験準備もしやすいのではないでしょうか。

多くの芸術系大学・学部では入学試験で実技が課せられます。美術ならデッサンなど、音楽ではピアノなどの楽器演奏がよくある実技試験です。合格レベルの実力を身につけるためには、一分一秒でも多く練習時間がほしいものです。自宅や教室でのレッスン時間をたっぷりと確保しやすいのは、やはり通信制です。

個々の学校について具体的に知る

通信制でも全日制でも、個々の学校についてみれば、過去の進学実績も、生徒の学力も、希望進路の傾向も、それぞれに異なります。通信制だからといって、あるいは全日制だからといって、ひとくくりにして語れません。

それよりも、私立の通信制高校では、どんな進路希望を持つ生徒をどんなふうに支援しているかを、自分の気になる学校について調べてみてはいかがでしょうか。

詳しい学校案内を取り寄せれば、かなり実情がつかめるはずです。複数の通信制高校を比べると、それぞれの学校の進路指導の特色が、より明確に分かります。まずは資料請求をしてみませんか。

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