通信制高校・高等専修学校ニュース

不登校の子の親は、こう感じている
【NPO団体のアンケート調査から】

専門家に聞く!統計データから見る!不登校脱却のヒント

不登校の子どもについては、たとえば文部科学省による「不登校児童生徒の実態調査」結果報告を読むと全体像がつかめます。

では、不登校の子どもを持つ保護者については、どうでしょうか。

NPO法人「登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク」(東京)が実施した調査が参考になります。

不登校の子どもと保護者を支援する同団体は、現在不登校か過去に不登校だった子どもを持つ全国の保護者を対象に、2022年10月にインターネットでアンケート調査を行い、574人から回答を得ました。

調査結果は「不登校の家庭への緊急アンケート結果速報」として同月に発表されました。主な結果は下の通りです。

 ①不登校に伴って9割の家庭で支出が増え、3割の家庭で収入が減った。
 ②保護者の半数以上が自分を責め、子育てに自信をなくした。
 ③保護者の6割にとって、学校が助けにならなかった。

このうち②「親の精神面の変化」と③「相談先とその結果」について、調査結果をもう少し詳しく見てみましょう。

「消えてしまいたいと思った」

生徒と親

「不登校がきっかけで、保護者に変化があったか」(複数回答)との問いに対し、「不登校の原因が自分にあるかもと自分を責めた」と答えた親は64.9%にのぼりました。「子育てに自信がなくなった」53.7%、「孤独感、孤立感」52.0%と続き、「落ち込んだ、消えてしまいたいと思った」親も45.2%います。

ほぼ半数の保護者が、子どもの不登校によって強い動揺や絶望に見舞われていることが分かりました。

不登校になった子どもを見守り支えながらも、親自身も気持ちのぐらつきに耐えるつらさがうかがえます。

不登校の子どもにどう接したらいいのか、学校復帰や進学はどうなるのか――考えるべきことがいろいろあるのに相談相手がいない不安、そして周囲に理解されない悩みで、保護者(とくに母親)が孤立無援になる様子も推察されます。

どう乗り切って暗いトンネルを抜けるか、そのヒントは後で述べます。

「学校が助けにならない」

悩む生徒

「不登校の相談先があったか」に対し、回答者の6.3人に1人が「相談先がなかった」と答えました。

また、子どもの通う学校に相談して助けになったのは「担任の先生」で41.6%、「学年主任、校長、教頭など」で42.1%です。逆に言えば、6割程度の保護者にとって学校は助けになりませんでした。

学校が助けにならないと保護者が感じた具体的な事例も、この調査結果から抜粋され、新聞で紹介されました。たとえば、下のようなケースです。

「いじめや担任の言動が不登校のきっかけだったのに非を認めず、かえって子どもが学校でのトラブルの元凶のように言われた」
「若い女性の担任教師に『お母さんの愛情が足りない』と言われた」
「教員による登校圧力」
「校長に『不登校は本人の性格の問題だ』と言われた」

学校は助けにならないという声が多く聞かれたのに対し、評価が高かったのはフリースクールです。86.6%が「助けになった」と回答しました。

フリースクールを頼ってみる

不登校という暗いトンネルを抜ける手がかりのひとつが、フリースクールです。

子どもがフリースクールのような居場所を見つけると、親はほっと一息つけます。「このまま引きこもりになるのでは」という不安から、ひとまず解放されます。

たいていのフリースクールでは、親や子の話を否定せずに、まずはよく耳を傾けてくれます。まるで初めて本当の理解者や相談相手を得たようで、心が軽くなるのではないでしょうか。

教育内容をよく確かめなくてはなりませんが、親子だけでは不登校からの出口が見つからない場合、フリースクールは頼れる存在になります。

通えるような場所にフリースクールがなかったり、費用面で利用しづらかったりするなら、地域の支援グルーブや不登校の児童生徒にも対応する塾・家庭教師なども探してみてはいかがでしょうか。

こうして第三者が少しでも関わってくれると、すぐに問題解決には結びつかなくても、親と子が家庭のなかだけで行き詰まることを防げます。

通信制高校選びをきっかけに

学生休み時間

子どもが中学2年生、3年生であれば、(私立)通信制高校も不登校脱却のきっかけにできそうです。

不登校の中学生にとって高校進学は大きな心配、不安のタネです。欠席が多くて内申点がつかない、勉強しないで過ごしたので学力が足りない――全日制高校を第一に考えていると、進学の望みは薄くなります。

そこで通信制高校です。

学力は問わず、本人の学ぶ意欲を重視する通信制なら、きっと無理なく進学がかなえられます。

全日制のように通学するスタイルの通信制高校もあります。不登校期間が長かった生徒などには、入学前から予行演習のようなかたちで通い続けるトレーニングを施してくれる学校もあります。

eスポーツやプログラミング、理美容、アートなど、興味のある分野をカリキュラムの一環として学べる通信制高校もあります。進学の動機になりますし、将来の進路を探るきっかけにもできます。

もう中学校への復帰にこだわらず、高校進学に関心を移すのも、ひとつの方法です。特徴ある(私立)通信制高校を知ることは、不登校状態の今にとらわれず、将来に目を向けること。それは不登校からの脱却の準備になります。

通信制高校の学校案内の資料請求をしたり、学校説明会などに出かけたりして、まずは将来へ向けての一歩を踏み出してみませんか。できれば親子で。それがまだ難しいなら、親だけでも率先して。

不登校期間の過ごし方についてアドバイスした関連記事も、ぜひご覧ください。

通信制高校・高等専修学校を探す