通信制高校・高等専修学校ニュース

学力不足に悩む生徒へ 「勉強がわかる」喜びを。

池上学院高等学校

特色ある科目、ユニークな授業 通信制・高等専修学校の強み

「なんだか学校へ行く気が起きない」「学校へ行ってもつまらない」――ちょっと自己分析をしてみてください。くもり空のような気持ちの原因になっているのは、授業がよく分からないこと、そのために成績も良くないこと、ではありませんか。

学力が低いために学校がつまらくなり、いつの間にか中学・高校で不登校になったり、不登校から抜け出そうとしても勉強の遅れのためにうまくいかなかったり――学力の悩みや勉強に対する苦手意識は、尾を引きます。

たとえば高校進学を機に学習塾に通ったり、家庭教師を頼んだりしても、もとの学力がかなり低い場合は、そう簡単に安定した成果が出るものではありません。そのため高校の授業の進み具合についてゆけず、中学時代と同じように学校がつまらなくなる生徒も少なくないのです。これは、たいへん困った状況です。

では、高校の授業についてゆける学力がないまま進級・進学してきた生徒、勉強の仕方を学ばないまま高校生になってしまった生徒に、もう打つ手はないのでしょうか。

いいえ、そんなことはありません。通信制高校が、この状況を打開するチャンスになります。なかでも、学力に不安のある生徒を数多く、長きにわたって指導してきた通信制高校でなら、あせらず、じっくりと学力を身につけることが可能です。

成績不振や学力不足に悩んでいる生徒に対して「基礎学力の定着」を軸に据えた、ていねいな指導で成果を上げてきたのが、北海道全域から入学できる通信制高校・池上学院高等学校(本部・札幌市)です。入試広報室長の國安規恵さんから同校の総合コース(週5日通学)を中心に詳しい話を聞きました。

池上学院高等学校入試広報室長の國安規恵さん01

「勉強がわかるようになった」

池上学院高等学校では、毎年、生徒に「この高校に入ってよかったこと」をアンケートするそうです。寄せられた回答には次のような違いがある、と國安さんは話します。

「1年生は、たいていが『友だちができて、よかった』『いろいろと話せる人ができてよかった』と書きます。それが2年生、3年生になると『勉強がわかるようになった』『自分から勉強するようになった』と書く生徒が多くなります」

通信制高校という、あせらず、安心して学習に向き合える環境ができたからでしょう。勉強がしたくなる気持ちが、自然と湧いてくるのかもしれません。また國安さんは、次のように言います。

「中学校からの、時には小学校からのやり直し学習を経て、やがて自分から勉強に取り組めるようになった生徒を当校では数多く見てきました。習熟度別のクラスや、学力差に気を配った教材と、ていねいな指導によって、どの生徒も置いてきぼりにしません」

その指導を1年、2年と受けた結果、生徒の気持ちや姿勢がポジティブに変わる様子が、上に紹介したアンケートの回答に表れているようです。

それまで勉強と言えば「なんだか面倒なこと」「できれば避けたいこと」「やる意味がわからないこと」としか思えなかった生徒でも変わります。少しずつでも、着実に変わります。

意欲と自信、生徒が変わる

基礎学力を固めて、その上に着実に学習を積み重ねてゆく――その成果が見えてきて勉強がわかるようになると、生徒に学習意欲が湧いてきます。國安さんは、資格検定を例に挙げます。

「中学校へはほとんど通わなかった生徒が当校で学び直し、教員の支援を積極的に受けて、英検準2級に合格した例があります。年1回は当校の全生徒が受ける漢検で目標の級に合格し、さらに上を目指して、今度は個人申し込みで受検する意欲ある生徒もいます」

生徒の検定合格そのものも、うれしいのですが、生徒が自分で目標を立て、達成に向けて努力できたことが、毎回ながら教員を感心させます。生徒が自分らしくいられる教室で、一人ひとりに向き合い、ていねいに教える――その指導方針に誤りのないことが実感できる機会のひとつ、と國安さん。

生徒に学力が身につくと、学校生活全般においても自信や意欲が満ちてきます。それまで自分の苦手、不得意ばかりを意識して小さくなっていた生徒が「自分だって、やればできる」「自分にもちゃんと実力がつく」と自己承認できるようになります。

「勉強面で自信がつくと、周囲とうまくコミュニケーションがとれなかった生徒が、自分から相手に話しかけることができるようになったりします。こうして他人との関わりが苦手でなくなると、自分の将来を考える時の視野が、それまでよりも広くなります。これは、生徒にとって、とても大事な変化だと思います」

池上学院高等学校入試広報室長の國安規恵さん02

生徒保護者・学校の信頼関係

池上学院高等学校では、生徒の成長や向上が感じられるようなことは、どんなに小さくても担任からほぼ毎日、保護者へ伝えられます。「生徒の得意なこと、できること、できるようになったことに焦点を当てます。親だって生徒のことを心配に思いながらの毎日かもしれません。安心材料を提供して支えてあげたい。家庭と学校とは一緒に生徒を育てているのですから」と國安さん。

「たとえ生徒にとって困ったことが生じても、けっして生徒の頭越しに保護者へ連絡することはありません。必ず前もって本人の同意を得てからにしています。大事なのは日々、連絡をとって生徒・保護者・担任(学校)の間に信頼関係を築いておくことです。そうすれば、たとえ難しい問題が生じた場合でも、協調して対処できます」

こうした濃い関わりは、困難や課題を抱えて私立通信制高校に入ってくる生徒と保護者には欠かせません。これは公立高校には、なかなか期待できないものです。 池上学院高等学校では、週5日通学の生徒の約3割、週1~3日通学の生徒では約7割が年度途中の入学だといいます。同校では基礎固めから始める生徒がいます。また大学受験の準備をする生徒もいます。どちらの生徒も、自分に適した環境をこの学校で見つけ、伸び伸びと学んでいます。

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