通信制高校・高等専修学校ニュース
高1の夏、通信制を知って気持ちを楽に
夏休みが明けると通信制高校への問い合わせがぐんと増える、と学校関係者への取材で聞きました。そのうちの多くが、全日制の高校1年生やその保護者からの相談だといいます。
相談をする生徒はみんな、おそらくモヤモヤしたまま1学期を過ごしたのだと思います。今このサイトをご覧になっているあなたの場合は、どうですか。
モヤモヤした気分がどうにも晴れないのであれば、それは「学校が自分に合わない」ことへの当然の反応だといってよいかもしれません。「学校があまり楽しくない」「学校へ通う気持ちが起きない」「学校が自分の居場所と感じられない」「教室で授業を聴くのが苦痛だ」――当てはまるものがあるけれども、親にもまだ話せないでいる人が多いのではないでしょうか。
この夏休みの間に、この先どうしたらいいかをじっくりと考えてみませんか。1学期に感じていたモヤモヤを引きずったまま新学期を迎えるのか、それともモヤモヤ解消の見通しを立てて新しくスタートを切る準備をするのか――あなたの気持ち次第です。
学校が憂うつ、楽しくない原因は?
まずは学校と自分との不適合の要因を見定めて、できるのであれば解決の道を探ってみましょう。いまの学校へ通い続けて充実した日々が送れるのであれば、それがいちばんです。
a.人間関係
他の生徒や先生との関係が原因なら、関係改善の見込みがないかどうか考えてみてください。たとえ苦手な人がいても学校生活において適当な距離がとれればよいのですが、いじめや嫌がらせなど相手の方から無理に関わってくる場合は、自分ひとりでは解決が難しいのではないでしょうか。理解ある友だちや他の先生、親にも頼ってみましょう。
b.起立性調節障害などの身体の不調
2学期を迎える頃には症状が改善しているかどうか見極めが難しいかしいかもしれませんが、医師の指示に従って服薬や生活習慣などをいま一度見直してみましょう。夏休みは家にいられる安心感がある一方で、生活リズムが乱れやすくもなりますから、症状の悪化を招かないよう摂生が大切です。
c.学力不足
よく理解できない学習内容が多くて、早くも高校の授業についていくのがつらくなっていませんか。夏休みは、塾や家庭教師などの力を借りて挽回を図るよいチャンスですが、学習意欲そのものが無くなっているようなら、別な学びの場を探る必要があるかもしれません。
d.いまの学校が将来の目標に適しない
「進路を間違えたような気がする」「いま通っている学校や学んでいることの延長線上に自分の将来を考えることができない」そんな思いが強いのなら、この夏休みに、自分のやりたいことや目指すゴールに適した学校や学び方をじっくりと検討してみましょう。
通信制を知る――それを夏休みの課題に
自分と学校との不適合をいろいろと考えてみたところ、夏休み明け、2学期以降の学校生活にちっとも前向きになれない人も少なくないのではないでしょうか。また、不適合を解消したいという思いと同じくらいに不安が大きい人もいるでしょう。
できれば今の学校へ通い続けたい、でも新しい学校へ移った方がよいようにも思える、そんな葛藤で気持ちが大きく揺れているのなら、むしろその時間を大切にしてください。うんと迷ったり、悩んだりすればこそ、その後の決断も確かなものになるのではないでしょうか。
なかには大いに期待して入学した高校なのに残念なことに通い続けるのが困難になった人もいるかもしれませんが、どん詰まりで行き場がなくなったとは決して思わないでください。すでにお分かりのように、あなたには通信制高校という選択肢があります。
通信制高校ってどんなところだろう? どんな学び方をするのだろう? 卒業後の進路は? 学費は? ざっとこうした事柄を知っておくだけでも、あなたにとって夏休みの大きな収穫になります。少し気持ちが軽くなるはずです。
いろいろなウェブサイトをめぐって通信制高校の一般的なイメージをつかむのもよいのですが、それよりもいくつかの通信制高校について知る方が、実情が具体的に分かって有益です。まずは資料請求をしてみてください。また、チャンスがあれば学校説明会や体験授業などに参加してはいかがでしょうか。