コラム

たっぷりと土に触れて学ぶ3年間。 社会性も育つ充実の学習環境。

酪農学園大学附属 とわの森三愛高校 通信制課程

特色ある科目、ユニークな授業 通信制・高等専修学校の強み

生徒が変わる、成長する

ある母親の話から始めましょう。とわの森三愛高校の通信制課程で学ぶ息子が以前とくらべて大きく変わったことに喜び、その様子を職員に語ってくれたそうです。

母親の話では、入学した年のある秋の日、学校の授業で育てた野菜を持ち帰った息子は、苗づくりから除草や除虫、施肥まで、どんな手間をかけて生育させたかを詳しく語って、とても満足そうでした。どんな料理にするとおいしいか、授業で作ってみた料理のレシピも教えてくれました。親子の会話がないわけではなかったけれども、あまり口をききたがらなかった息子が高校生になって、これほど素直に自分のことや学校のことを言葉にして伝えてくれるとは思いもよらず、母親はたいそう喜びました。

何よりもうれしかったのは、息子が自分に合った学校で充実した毎日を送っているのが実感として分かったことだと母親は話しました。


体験から学ぶ「農」と「食」

「聞いて私もちょっと涙が出ました」と、このエピソードを紹介してくれたのは、とわの森三愛高校広報入試部の増廣健太さん。この生徒が持ち帰った野菜とは、同校で毎週火曜日に行われる体験型授業〈アグリトライ〉で育て収穫したものです。収穫された野菜などは食品加工の授業で用いますが、消費しきれない分は生徒が家庭に持ち帰るそうです。そこで冒頭の親子の会話となったのでした。

このように、単発のイベントではなく、毎週必ず、それも3年間継続して「農」と「食」を体験を通じてじっくりと学べるのは、酪農学園大学を母体とする同校の通信制課程の強みです。「『健土健民』をモットーにする学校です。土に触れる体験は、生徒たちに様々な刺激や好ましい作用をもたらします」と増廣さんは特色ある学習の意義を語ります。

アグリトライに臨む1年生の多くは、何をどうしてよいか分からず、右往左往するそうです。「そんな生徒たちが、みんな成長しますよ。3年生になると、アグリトライの準備から後片付けまで、教員の指示なしでも動けるようになります」。はじめは土や虫が苦手な生徒もいますが、それなら率先して苗を育てることに力を入れるなど、しだいに生徒の間でうまく役割分担ができるようになるといいます。「協同作業を重ねることで、生徒は人間関係のつくり方も学べます。これは社会に出るための準備になっていると思います」


学びと興味、進路に活かす

同校通信制課程の体験入学や学校見学会への生徒と保護者の関心は高く、独自性のある教育理念や特色あるカリキュラムも参加者にはよく理解されている様子です。「本校に相談のあった生徒の8割は、その後に入学を決めています」と増廣さん。「親世代にしてみれば、もっぱら不登校や中退をした生徒のための駆け込み寺という印象を通信制高校に抱くかもしれませんが、もうそのイメージだけでは語れなくなっています。そこで学びたいことがあるから通信制に行く――そんな積極的な選択が増えています」。

土に触れる教育に魅力を感じ、とわの森三愛高校の通信制課程で「農」と「食」に親しんだ生徒たちは、やはり関連分野を進路に選ぶことが多いようです。調理や製菓の専門学校や、管理栄養士をめざして大学の食物学科へ進む例があります。また、内部進学制度を活用して酪農学園大学に進む生徒もいます。「酪農大では環境や生命といった分野も含めて専門的に勉強できますから、とわの森で関心を高めた「農」と「食」について、より深く学び続け、ぜひ将来の仕事につなげてほしいですね」