通信制高校・高等専修学校ニュース
住まいを充実させる技能が身につく
札幌静修高校通信制課程のホームクラフトコース
インテリアデザインに関心がある――
住まいづくりを仕事にしてみたい――
職業に生かせる資格を取得したい――
将来の進路が思い浮かばない――
そんな中学生・高校生に知ってほしいのが、札幌静修高校通信制課程の〈ホームクラフトコース〉です。2025年４月に開設されます。
ホームクラフトコースでは、高校卒業に必要な単位修得とあわせて、内装仕上げ・修繕などの技術（水栓・ドアノブ・照明器具・カーテンレール・ブラインド・手摺り・温水洗浄便座など）をじっくりと学べます。
なんとなくの関心でもＯＫ
ホームクラフトコースの講座は座学と実習からなり、週１日、４時限。年間で27日、108時限を技術の習得にあてます。
内装技術に関心がある人はもちろんですが、なんとなくやってみたい人や工具などの扱いがまったく初めての人も、ホームクラフトコースを選んでもらって大丈夫です。「最初から強い関心がなくてもかわない。工業科のような専門教育ではないので、高校卒業資格を取る過程と並行して、内装技術などへの興味関心を高めてもらえればよい」と同校は話します。
カリキュラムを企画し、講座を運営するのは、全国でホームセンター事業を展開するDCM株式会社です。同社従業員が講師となり、DCM西岡店（札幌市豊平区）に開設予定のトレーニングルームで実技指導を行います。さまざまな現場で、いろいろなニーズに応えてきた経験者から直接、プロの技術を学べるのがなによりの特長です。
講座は毎年10名程度の少人数の受講を想定しています。同じ関心をもつ仲間が一緒に学んで技術を身につける時間は、きっと充実した楽しいものになることでしょう。
高校在学中に資格取得
この講座を受講して知識と技術を身につけると、高校在学中でも次のような資格が取得可能です。
◎住宅リフォームの相談・助言に携わる〈リフォームスタイリスト（３級）〉
◎インテリアなどのカラーコーディネートに関わる〈カラーコーディネーター検定試験(R)（スタンダード）〉※カラーコーディネーター検定試験(R)は東京商工会議所の登録商標です。
◎建築に関わる図面をコンピュータで作成する〈建築CAD検定（３級）〉
◎アスベストに関する作業を指揮・監督する国家資格〈石綿作業主任者〉
それらに加えて、高校卒業後には実務経験を経て
◎国家資格〈内装仕上げ施工技能士（２級）〉の受験が可能になります。
また同校は「講座では自分の考えたデザイン提案でお客様に感動を与えられるよう、プレゼンの技能習得にも重点を置きたい」と話します。
将来性ある技能を今から
生成AIの進化普及によって、今後いくつもの職業が消滅する可能性が指摘されています。
しかし、顧客の要望をていねいに聴き取って具体化したり、内装修繕を細かな目配りで仕上げたりする技能は、そう簡単にAIにとって代わられるものではないはずです。しかも、日本の住宅リフォームの需要は高まりを見せる一方で、住まいに関わる技術者の数が足りなくなる懸念があります。
つまり、内装仕上げなどの住まいに関わる仕事は、将来にわたってニーズがあるといってよいでしょう。
そのような将来性ある職種につくための基本技能が身につけられるのが、札幌静修高校通信制課程のホームクラフトコースです。たしかな資格技能を手にして高校を卒業すると、それは大きな自信になります。就職という進路を選んだ時、それは実力の証明になります。
ホームクラフトコースの開設について同校は「全日制の枠組みの中では実現できない、特色ある教育を実践して、多様性の尊重と地域社会に貢献できる人材の育成を図りたい」と説明します。
※札幌静修高校（本校：札幌市中央区）は1922年に創設された男女共学の全日制高校。2023年に新設した通信制課程の中に、農業就労体験ができる〈アグリコース〉があります。
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