通信制高校・高等専修学校ニュース

基礎学力と勉強の仕方が大切

新しい学校選びの基準 ニュースクからのアドバイス

「新しい学校選びフェア」総合相談デスクから

この日、新しい学校選びフェアの総合相談に訪れたお父さんと息子さんの間で、通信制高校の勉強をめぐって、こんなやりとりがありました。

「そんなに甘いものじゃないぞ」
「でも難しくないって書いてあったよ」

具体的にはレポート課題の難易度について、ふたりの見解が分かれているようです。私ども相談デスクの回答は「どちらも正解」なのですが、それでだけは当然ながら二人とも納得しませんから、少し詳しく説明することにしました。

レポート課題は難しいのか、易しいのか

レポート課題に取り組む通信制高校生

当サイト「ニュースク」をはじめ、通信制高校に関するサイトは、大概どこでも「レポート課題は難しいものではない」と解説しています。しかし、だからといって「なんだ、やっぱり易しいのか」と思ったら、それはちょっと違います。「難しくない」イコール「易しい」ではないのです。

「難しいものではない」というのは、レポート課題の中に教科書のレベルを超えるような問題は現れないということ。教科書の内容をよく理解して取り組めば、ほとんどの問題は自力で解けます。分からないところがあれば、メールなどで先生に質問したり、スクーリングの際に説明してもらったりして学習内容の理解をあやふやなままにしておかないことが大切です。これは学習態度の基本です。

この学習態度が身についていない生徒は、学習内容の理解があやふやなままレポートの問題に取り組みがちです。当然ながら、ところどころ解けない箇所が出てきます。それが一つ、二つくらいなら、先生に質問してすぐに疑問が解消できるでしょうが、分からない箇所が三つ、四つと多くなると、疑問の解消にも少し手間がかかってきます。質問すること自体がおっくうになるかもしれません。

基礎学力固めと学習方法の指導

こうしたことが度重なると、けっして難しいものではない通信制高校の勉強が、自分にとっては難しく、面倒なものになってしまいます。また、数学や英語のように基礎のうえに着実に学習を積み重ねていくことがとくに重要な教科では、中学校で身につけるべき基礎学力を不十分なままにしておくと、通信制高校の学習がいきなり難しいものになりかねません。

このように書くと、不登校などもあって学業不振のまま中学校を卒業する人は心配に思うかもしれませんが、だいじょうぶです。たいていの私立の通信制高校もしくはサポート校では、中学時代の学習内容に立ち戻って(場合によっては小学校レベルからでも)、基礎学力を固めるところから指導してくれる授業や補習があります。一部、別途講習料がかかるケースもありますが、必要な人にはそれだけの価値がある学習支援だと思います。

基礎学力が不足している生徒は、たいてい勉強の仕方が分かっていません。机に向かっても、何をどうすればいいのか手順を知らないものですから、時間だけがむなしく過ぎていきます。私立の通信制高校・サポート校では個々の生徒に応じて、自宅学習の仕方も指導してくれるはずです。 通信制高校の情報を集める際には、基礎学力固めや学習方法の指導についても、ぜひ着目してください。

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※この記事は札幌・仙台・大阪にて不登校生等を対象とした合同進学相談会「新しい学校選びフェア」を企画・運営する「特定非営利活動法人高校生進学支援の会」協力のもと作成しております。

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