通信制高校は野球やサッカーなど部活動を本気でやりたい人におすすめな理由
自由度が高い通信制高校は、基本的に通学する必要がありません。通信制高校に通いたいと考えている人の中には、「通信制高校で部活動はできないんじゃないか」と感じている人もいるでしょう。
しかし、実は通信制高校こそ、本気で部活動に取り組みたいと考えている人におすすめなのです。今回は野球やサッカーなど本気で部活動に取り組みたい人に向けて、通信制高校がおすすめな理由を紹介します。
そもそも通信制高校で部活動はできるの?
通学する機会の少ない通信制高校では、部活動が活発ではない高校も多いです。しかし、なかには部活動に力を入れている通信制高校もあります。
通信制高校は自由な校風がメリットです。そのため学校によっては、スポーツコースを用意して、部活動に割く時間を全日制高校よりも確保しているところもあります。スポーツコースがある高校に通えば、必要な勉強をしながら、スポーツにもしっかり打ち込めるのです。
「部活動も勉強も頑張りたい!」という人は、通信制高校でスポーツコースがある学校を選べば、全日制高校以上に部活動に取り組むことができる可能性は十分にあります。
部活動は放課後にやるものと考えている人も多いでしょう。平日に学校に毎日通う全日制高校の場合、授業が終われば放課後があり、その時間を使って部活動に励みます。しかし通信制高校の場合は、基本的には通学をしないため放課後がありません。
しかしスポーツコースがある通信制高校は、実習としてスポーツの練習をする時間を確保します。勉強は自分のペースで自宅で学びながら、練習時間を作れるのです。
またスポーツに関係する資格などを在学中に取得することも可能です。プロの世界は厳しいため、スポーツに打ち込んだからといって必ずプロになれる保証はありません。スポーツに関する資格を取得しておけば、もしプロという夢が叶わなかった場合でも、スポーツに携わる仕事に就きやすくなるでしょう。
全日制高校の場合は、学校に必ずグラウンドがあります。強豪校の場合は野球・サッカーなどの専用グラウンドがある場合もあるでしょう。
しかし通信制高校の場合は、通学の機会がないため、そういった設備が整っていないこともあります。ただスポーツコースがある通信制高校なら、グラウンドがあったり、郊外の施設を利用して部活動に取り組むことが可能です。
通信制高校は部活動を本気でやりたい人におすすめな理由
それではここからは部活動を本気でやりたい人にこそ通信制高校がおすすめな理由を紹介します。
1. 通信制高校なら練習時間を確保しやすい
通信制高校は、部活動の練習に割く時間が確保しやすいというメリットがあります。全日制高校では放課後と試合がない土日を使って、練習時間を確保します。
しかしプロとして活躍している人は、子供の頃から膨大な時間を練習に費やす人がほとんどです。なかには子供の頃からプロとして活躍しているため、学校にしっかり通えなかったという人もいます。本気でプロスポーツの世界を目指すのであれば、それだけの覚悟が必要です。
しかし放課後と土日を使って練習する時間しかない全日制高校では、十分な練習時間を確保できません。学校の勉強に割く時間も多いため、どうしても練習量が少なくなってしまうのです。
その点通信制高校なら、学校の勉強は自宅で自分のペースで進めながら、しっかりと練習時間を作れます。スポーツコースなら実習としてスポーツの練習も行うので、それだけ練習量が増えるのです。学習指導要領を満たしていれば、午前中に勉強して、午後は丸々練習に費やすことも可能です。
2. 大会などで出席日数が不足する心配がない
全日制高校の場合、大会に出場したり遠征に出ることで、出席日数の心配をしなければならない可能性が高くなります。全日制高校の場合は必要な出席日数が決まっているため、活躍すればするほど出席日数が足りなくなることがあるのです。
また出場できる大会や、海外遠征のチャンスがあっても、出席日数を考慮して出場できないか、進級・卒業ができなくなってしまう可能性もあります。
しかし通信制高校は、基本的に通学する必要がありません。スクーリングの日はありますが、学習指導要領を満たしていれば、卒業資格を得られます。大会の出場や海外遠征が重なっても、自分で時間を確保して勉強することができれば、スムーズに卒業ができるのです。
実際に通信制高校である第一学院高等学校出身の香川真司選手は、高校に在籍しながらセレッソ大阪とプロ契約を結んでいました。学校に通いながらプロとして活躍するということも、通信制高校なら夢ではないのです。
3. 通信制高校の中には実績のある強豪校も多数
野球で甲子園に出場するような強豪校は全日制高校が多いですが、実は通信制高校でも甲子園に出場した高校があります。
それは地球環境高等学校やクラーク記念国際高校です。地球環境高校はサッカーも強豪校で、全国高校サッカー選手権大会に出場した実績もあります。これらの強豪校では実績のある監督を迎えていることも少なくなく、全日制高校の強豪校同様の指導が受けられるのです。
また、全ての通信制高校が出場資格を持っている全国高等学校定時制通信制サッカー大会、全国高等学校定時制通信制軟式野球大会というものもあります。通信制高校の中にもスポーツの強豪校があり、そこで活躍できれば、そこからプロの道を目指すことも可能です。
全国大会でも活躍する部活動が目白押しの通信制高校を厳選紹介!
最後に、全国大会でも活躍している部活動がある通信制高校を厳選して紹介します。今回はスポーツに力を入れている通信制高校の中でも、特に野球やサッカーの強豪校を中心に厳選しました。
1. 第一学院高等学校
世界で活躍する香川真司選手をはじめ、サッカー日本代表にも選ばれた柿谷曜一朗選手や酒井宏樹選手を輩出したのが、第一学院高等学校です。
第一学院高等学校にはスポーツコースがあり、2007年からスポーツコースサッカー部が設置され、2020年にはスノーボード部とスケートボード部が新設されました。
スポーツコースサッカー部では、サッカーを中心としたカリキュラムが組まれ、専門スタッフの元でトレーニングを行えます。茨城県の全国高等学校体育連盟に加盟しているため、全日制高校が出場する大会に参加する権利があるのも大きなポイントです。指導者としての知識も学べるため、将来の幅が広がります。
2. 星槎国際高等学校
多くのスポーツ部がある星槎国際高等学校は、中でも野球部に力を入れている通信制高校です。宮澤杯野球大会で全国準優勝を果たした実績があり、通信高校ですが週5日練習を行っている高校です。
スポーツコースを設置している高校ではありませんが、バスケットボール部、サッカー部、アーチェリー部、バレーボール部、フェンシング部、テニス部などさまざまな部があります。全日制高校から星槎国際高等学校に転入し、もともといた高校で打ち込んでいた部活動を続けている人も多いようです。
3. クラーク記念国際高等学校
クラーク記念国際高校は、2016年に甲子園に出場を果たした強豪校です。甲子園ベスト8を経験した前駒大岩見沢高野球部前監督を監督に迎え、恵まれた環境の中で野球に打ち込めます。通信制高校でありながらも寮を完備し、午前中に勉強、午後に週5日で練習することが可能です。
女子硬式野球部も東北楽天ゴールデンイーグルスと提携し、実践的で本格的な練習ができます。
4. 地球環境高等学校
地球環境高等学校は、集中型スクーリングコースを設置し、アスリートを目指すために集中できる環境を整えた通信制高校です。集中してスクーリングを行うことで、十分な練習時間を確保し、海外生活をしながらでも高校卒業を目指すことができます。
甲子園出場経験のある野球部や、全国高校サッカー選手権大会だけでなく、個人で国体や高校の県大会に出場し、優秀な成績を残している先輩がたくさんいます。
5. 青森山田高等学校
甲子園に11回出場し、ベスト8の成績を残しているのが青森山田高校です。青森山田高校が通信制高校ということは知らなくても、甲子園の出場校ということを知っている人もいるでしょう。青森山田高校では平日が3時間、休日は5時間で週6日野球の練習をしています。
またサッカー部も全国高校サッカー選手権大会・準優勝や、高円宮杯U-18 サッカーリーグ2019 ファイナルで優勝の結果を残すなど、強豪校として知られています。
野球・サッカー以外にも多種多様な運動部を設置しているため、恵まれた環境でスポーツに専念することができる高校です。
まとめ
本気でプロスポーツの世界を目指すなら通信制高校もおすすめ
通信制高校に部活動のイメージはあまりないかもしれませんが、今回紹介したように部活動に力を入れている通信制高校もたくさんあります。
通信制高校だからこそ、勉強と部活動の時間を両立し、プロになるために膨大な時間を練習に費やすことも可能です。本気でプロスポーツの世界を目指したいという人が、通信制高校への進学も検討してみるといいでしょう。