通信制高校・高等専修学校ニュース

スポーツでプロを目指したい人の進学先

新しい学校選びの基準 ニュースクからのアドバイス

次のスポーツ選手に共通していることは何でしょう?

◎2022年の北京五輪で銀メダルに輝いたフィギュアスケート男子シングルの鍵山優真

◎シニア選手としてグランプリシリーズ連勝を日本勢で初めて達成したフィギュアスケート女子シングルの紀平梨花

◎2019年のBMXフリースタイルワールドカップで日本男子として初優勝、東京五輪でも決勝に進出した中村輪夢

◎国内外の大会で多くの優勝・入賞歴をもつプロ・サーファーの松田詩野

◎アメリカでプロ・スケートボーダーとして活躍中、東京五輪のスケートボード男子代表にもなった堀米雄斗

◎日本女子ゴルフ界を盛り上げている「黄金世代」で、2020-21年の賞金ランキング第1位となった稲見萌寧と同3位に入った小祝さくら、世界ランキングで日本人トップの7位につける畑岡奈紗 (ここまで敬称略)

あのプロ選手も、そうかもしれない

自宅学習で高校卒業単位取得を目指すアスリート

もうお分かりですね。これらのアスリートに共通するのは、通信制高校で学んだこと。

近年、スポーツ紙などの記事で若い選手の経歴に「通信制の○○高校出身」とあるのをよく見かけるような気がします。そこでちょっとネットで検索したところ、上のような選手の名前が挙がってきました。

本人が取材に答えるかたちで公表しているものに限定するため、新聞社などのサイトに絞って検索した結果です。したがって、当然、これ以外にも通信制高校出身の選手は各分野に、まだまだいるはずです。

どんな高校で、どんな生活を送ったか――あなたが目標にしている選手や自分が進みたいプロスポーツで活躍している選手について調べてみてはいかがですか。有名選手や実力が認められた選手であれば、一般紙やスポーツ紙などの新聞社のサイトや学校教育関連のサイトなどからかなりの情報を得られます。

競技中心の生活にしやすい通信制

日本のトップ、世界のトップをめざすアスリートたちは、中学生くらいから、早い人なら小学生のうちに、練習と試合に専念できるような環境を考えて進路を決めています。端的に言えば「競技が主、学校は従」です。それくらいの意識がないと、プロになれないのでしょう。

競技を生活の中心にすることは、小学生や中学生にはまだ難しいかもしれませんが、高校生なら実践しやすくなります。通信制高校という道があるからです。

通信制高校であれば、時間割や登校(スクーリング)は、かなり自分の都合で設定しやすくなります。練習や大会参加を優先することができます。プロを目指すような人たちは、たとえば通信制高校でも自宅学習中心の通信型コースを選択して、スクーリングは競技のオフシーズンに受けるようなスケジュールを組むのでしょう。

個人競技ならとくに通信制が有利

野球、サッカー、バスケットボール、バレーボールといった団体競技は、高校の部活動で県大会や全国大会の常連である強豪校が各地にあるでしょうから、実績のある監督やコーチがいるそうした高校(通信制高校の場合もあります)へ進むのが、プロへと至る通常のルートです。

しかし、一心に打ち込みたいスポーツが個人競技だったり、マイナースポーツだったりすると、多くの場合、自分で指導者を探したり、練習環境を整えたりしなくてはなりません。それは時間や労力を要しますから、全日制高校に通っていては無理ではないにしても、学業と両立させるのは相当に厳しいことになりそうです。

その点、比較的時間の余裕があり、融通も利く通信制なら、あまり進級の心配をすることなく、個人競技やマイナースポーツに思い切り取り組めるのではないでしょうか。

記事冒頭で挙げた女子ゴルフの畑岡奈紗選手は「通信制高校へ進んでゴルフに専念しなかったら、今の自分はなかった」と言います。また、同じく女子ゴルフの小祝さくら選手はゴルフ場でアルバイトをしながら腕を磨いたそうですが、それも通信制高校だったからできたのかもしれません。

その競技でトップに立つのが目標のあなた、本気でプロを目指すあなたには、ぜひ通信制高校という進学先を検討してもらいたいのです。

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