通信制高校・高等専修学校ニュース

国の学費支援『高等学校等就学支援金制度』、もちろん通信制高校にも適用

特色ある科目、ユニークな授業 通信制・高等専修学校の強み

高校生を持つ家庭の経済的負担を軽くするための「高等学校等就学支援金制度」(以下略して、就学支援金)は、公立高校はもちろん私立の通信制高校にも適用されます。

この就学支援金とその他の経済的支援制度を利用すると、学費が高くて無理だと思い込んでいた私立の通信制高校も、手の届く、現実的な進学の選択肢となりそうです。

いくら支給されるか

通信制高校の多くが単位制です。単位制授業の場合、その学年で履修した単位数に応じて支援金が支給されます。1単位あたりの金額は4,812円。これを履修期間で割った値が支給月額になります。下の例をご覧ください。

[例]授業料額が1単位あたり7,000円、25単位を登録、履修期間が12か月の場合――

■授業料月額:7,000円÷12か月×25単位=14,583円

□就学支援金の支給限度額:4,812円÷12か月×25単位=10,025円

○支給月額は上記の10,025円です。
差額分(■14,583円-□10,025円=4,558円)が、生徒の世帯の負担となります。

年間30単位まで、在学中あわせて74単位までが就学支援金の支給対象です。

毎月定額の授業料を支払う方式の場合、月額9,900円が支給されます。これは全日制高校と同じ金額です。

年収の少ない世帯には、収入年額に応じて、支給額が1.5~2.5倍加算されます。

年収910万円未満の世帯に

就学支援金の支給には、世帯年収の条件があります。市町村民税所得割額と道府県民税所得割額が合わせて50万7,000円未満の世帯であれば、就学支援金が支給されます。目安となる世帯年収は910万円未満です。

支援金は高校が受け取る

就学支援金は、生徒や保護者がお金をじかに受け取る制度ではありません。代わりに高校が受け取り、授業料に充てるしくみです。入学金や、就学支援金によってカバーされない授業料の差額分は、それぞれの世帯が負担することになります。

学校によっては、いったん授業料を全額納付しなければならないこともあります。その場合、後日、就学支援金の支給額に相当する額が還付されます。

各種の授業料減免制度を設けている高校があります。その場合、減免後の授業料に就学支援金が充てられます。減免後の授業料が支給限度額となるので、差額分はもらえません。

他の支援制度もあわせて

就学支援金とあわせて各都道府県による経済支援制度を利用できます。こうした情報は、ほとんどの高校で資料としてまとめているはずですから、学校案内などで確認してみましょう。

手続きは入学した通信制高校を通じて

就学支援金の受給申請は、入学時に高校を通じてします。高校から受給資格認定申請書が配布されるので、必要事項を記入のうえ、収入確認のための所定の書類とあわせて高校に提出してください。この受給資格の認定は、毎年度行なわれます。

※高等学校等就学支援金制度の詳しい内容は、入学先の高校に問い合わせるか、文部科学省のホームページ  をご覧ください。